2009年07月05日

頓着(とんじゃく/とんちゃく)

深く心にかけること。

・彼は着るものには無頓着だ
・細かいことには頓着しない人

以前、「頓服」で取り上げたことがある「頓」ですが、
また発見がありました。

「頓」の主な意味は、
1、にわかに。急に
頓挫、頓死、頓智、頓才、頓狂
2、にぶいこと。とんま
頓馬

「頓」の意味に「とんま」がまずあった私は、頓の熟語を正しく理解していませんでした。
「頓狂」もトンマでおかしい行動と思っていました。
正しい意味は、
だしぬけに調子はずれの言動をすること。

こうしてみると、
「頓」はほとんど“急に”という意味の言葉で使われています。
その中で「頓着」は、どうして“深く心にかけること”になるのか不可解です。
ネットで探してみると、見つかりました。
「頓着」は、仏教語「貪著」(とんじゃく)から転じたようです。
「貪著」
むさぼり求めること。また、深く心にかけること。
「貪著」はやがて「頓着」とも書かれるようになり、“物事を気にすること”という一般的な意味でも使われるようになりました。
読み方は「とんちゃく」のほうが優勢のようです。

また、
・最近、とみに視力が落ちてきた
・塾に通うようになって、とみに実力がついてきた
などと言う「とみに」は、「頓に」と書きます。
「頓に」(とみに)
急に。にわかに。
これは、
とんに → とにに → とみに
と変化したようです。



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2009年07月04日

お気軽な「っぽい」

「嘘っぽい」「オタクっぽい」「俗っぽい」
「っぽい」は何にでもつくようで、
高っぽい、細っぽいなどとは言いません。
何か法則があるのでしょうか。

辞書によると、
「っぽい」は接尾語(さまざまな語について形容詞を作る)で、
1、名詞に付いて
そのものでなないが、それに近い性質があるさま。
・愚痴っぽい
・色っぽい
2、動詞の連用形に付いて
・・・する傾向があるさま。
・飽きっぽい
・忘れっぽい
3、形容詞・形容動詞の語幹に付いて
・・・の性質がありありと感じられるさま。
・安っぽい
・きざっぽい

私達はこんな風に分類して使っているわけもなく、
・子供っぽい
・艶っぽい
・熱っぽい
・理屈っぽい
・埃っぽい
・骨っぽい
・水っぽい
・白っぽい/黒っぽい
・怒りっぽい
・惚れっぽい
・哀れっぽい
・夏っぽい
とても便利に使っています。
「っぽい」は、近年の言葉かと思いきや、
江戸時代末期には話しことばとして広く使われていたそうです。
それが最近は、若い人の間で、より自由な「っぽい」の活用が起きています。

文章+っぽい>>
・○○に似てるっぽい
・○○をやってるっぽい
・○○に嫌われたっぽい

過去形+っぽい>>
「行ったっぽい」

っぽいの過去形>>
・○○ぽかった

などなど。
本来は“よく似た性質である、その傾向が強い”という意味ですが、
“・・らしい、・・ようだ”というような意味で使われています。
意味は通じますし、お気楽に使えてしまいます。
耳が慣れれば、文法外れでも違和感はなくなるのかもしれません。




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2009年06月28日

博引傍証(はくいんぼうしょう)

多くの資料を引用し、それらを証拠として事を論ずること。

今回、「博」を取り上げたのは、
辞書を見ていて、
博学、博識、博聞、博覧、博愛とあって、
「博才」に引っかかったからです。
「はくさい」? 博な才能?
いえいえ「ばくさい」です。
「博才」(ばくさい)
ばくちの才能。かけごとに勝つ才能。

私は「博」を博士・博学・博識のイメージから勝手に学術的な色付けをしていて、バクチと「博」が繋がりませんでした。

「博」ハク・バク・ひろ-い
「博」の偏は 多いことを意味している「十」で、
広くひろめる・行きわたらせるという意味。
1、広い。広く行きわたる
2、広める。広まる。
3、大きい。
4、とる。得る。
5、すごろく。ばくち。

ありました。最後に“ばくち”という意味が。

・博打(ばくち)
「ばくうち」の転。
1、金品をかけて、賽(さい)・花札・トランプなどの勝負をすること。
賭博(とばく)。ばくえき。
2、成功の可能性は薄くても、思い切ってしてみること。
・大博打に出る

・賭博(とばく)
金や物などをかけて勝負事をすること。ばくち。

・賽子(さいころ)
「ころ」は接尾語。
双六(すごろく)や博打の用具。さい。ダイス。

ところで、
「一か八か」(いちかばちか)という言葉がありますが、
丁半賭博から来ているという説があります。
「丁か半か」から「丁」と「半」の字の上部をとって「一」か「八」か。
違う説としては、
サイコロの目に一が出るかしくじるかの意で「一か罰か」から。

また、
思う壺(おもうつぼ)も賭博で振る壷からきているという説があります。
思った通りのサイコロの目が出るという意味から。




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2009年06月27日

証憑(しょうひょう)

事実を証明する根拠。よりどころになるもの。根拠。

知らない言葉でした。
「証」と「憑」から意味も想像できませんでした。
というのも「憑」の意味を“のりうつる”としか認識していなかったらです。

「憑」 ヒョウ
1、よる。よりかかる。
2、よりどころ。あかし。
3、たのむ。すがる
4、のりうつる
5、川を徒歩でわたる

“よりかかかる”“よりどころ”といった意味もあったのです。
「憑依」も“霊がのりうつる”こととして覚えていましたが、両方の意味を持っていました。

・憑依(ひょうい)
1、たよること。よりすがること。
2、霊などがのりうつること。

・信憑性
人の言葉などに対する信用できる度合。信頼性。

次に、
考証、論証、立証、引証、実証、確証、
傍証、反証、偽証、検証、認証、保証、
などの熟語がある「証」を見てみると、

「証」ショウ・あかし
確かであるというしるし。証拠。証明。

証拠と同じ意味で、「証左」(しょうさ)があります。
この「証左」の「左」が気になりました。
この「左」は何?

「左」 サ・ひだり
右手のはたらきを助ける意。
1、ひだり
2、あかし
3、たすける(佐)

「証左」の「左」は“あかし”という意味でした。




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2009年06月21日

如何様(いかさま)

偽物。まがいもの。いんちき。ペてん。

いかさまが「如何様」と書くとは知りませんでした。
「いかにもそのものらしい」ということから
“偽物・まがいもの”の意に。
Wikipediaには、
古くは手品と同義語で「カラクリ、仕掛けや小細工」という意味もあったとありました。

「如何様」は「いかよう」とも読みます。
「如何」は“どんな”、「様」は“ようす”で、
“どんなようす”“どんなふう”という意味になります。
「いかよう」から「いかさま」に展開したようです。

「如何」は、
また「いかが」「いかん」という二通りの読みがあります。

漢字表記の「如何」を見てもぴんときませんが、通常 会話でよく使っています。
・いかようにもとりはからいましょう
・ごきげんいかかですか
・いかがいたしましょう
・お一ついかがですか
・それはいかがなものか
・いかんせん時間が無い
などなど。

また、
「いかがわしい」という言葉も「如何」並びにありました。

「如何し」(いかがし)といいう形容詞があり、
疑わしい。よくない。

「如何わしい」(いかがわしい)
「いかがし」の転。
1、怪しげだ。疑わしい。
2、道徳上よくない。みだらだ

「如何」から思いもかけない言葉がぞろぞろ出てきました。




posted by 空凛 at 21:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする