2019年06月30日

「遍在」と「偏在」

「遍在」
広くあちこちにゆきわたって存在すること。
・水資源の不足問題は、世界のあちこちに遍在している。

「偏在」
あるところにだけかたよって存在すること。
・富の偏在が、深刻な問題となっている。

「遍」---すみずみまで広く行き渡る
「偏」---かたよる

「へんざい」という同じ音に対局の意味があって、面白いですね。
漢字も似てるし、間違えそうです。

他にも極端な例を探してみましたが、
拾えたのはこれだけでした。
「さんか」------ 惨禍/讃歌
「れいぐう」---- 冷遇/礼遇
「つうかい」---- 痛悔/痛快
「おいさき」---- 生い先/老い先
明暗分かれます。

「生い先」
子供などが成長していく将来。行く末。
・生い先が楽しみな美少女

「老い先」
年とった人の、これからの人生。余生。
・生い先短い身の上ですが・・

◆同音異義語の作文
・球場の窮状が明るみに出る
・彼女の副業は紀行の寄稿
・人生設計には資産の試算が必要
・親方の破門は波紋をよんだ
・貴社の記者が帰社した
・心機一転、新奇プランで新規開店
・経済人は感情ではなく勘定で動き、
市場は重視するが、詩情には無頓着。
金銭に触れるのは好きだが、
人の琴線に触れることには興味がない。

◆ぎなた読み
「ぎなた読み」のこと、知りませんでした。
「弁慶読みとも」いいます。
文章の区切りを間違えて読むこと。
または、文章の区切りを意図的に変えて読むこと。
「弁慶が、なぎなたを持って」という文を、
「弁慶がな、ぎなたをもって」と間違えて読んだことから。

「はなこさんじゅうごさい」
・花子さん、15歳
・花子、35歳

「だれかいたの?」
・誰か、いたの?
・誰? 書いたの

「くるまでまつ」
・来るまで待つ
・車で待つ

「かいだんのぼうれい」
・階段の亡霊。
・階段のぼれ

「のろいのはかば」
・呪いの墓場
・のろいのはカバ

「なんかいもみたい」
・何回も見たい
・なんかイモみたい

「ここではねる」
・ここで跳ねる
・ここでは寝る











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2019年06月23日

マッチポンプ

マッチで火をつけて、ポンプで消化する。
これを略したもの。
偽善的な自作自演のこと。

てっきり英語だと思っていましたが、日本の造語でした。
1960年代に国会議員の言動から生まれた語のようです。
60年近く生き残った語なんですね。

<使用例>
・狐の霊を憑けたり落としたり、
マッチポンプの役目を果たして
勢力を拡大したのが修験道の山伏たち。
・検察庁が事件をつくり、
OBのヤメ検が弁護をするというのは
法曹界の仕事マッチポンプのようである。
・奴らは架空のテロリストを作り上げてテロを起こさせ、
各国の政府や軍に武器を売るというマッチポンプを行った。

「マッチポンプ商法」
相手を困らせて、困っている人に解決策を用意して稼ぐ手口。

例えば、
・ウイルスをばらき、対策ソフトで儲ける。
・シロアリ駆除詐欺
「シロアリの検査をさせてほしい」
と言って軒下に入ってシロアリを放ち、
「シロアリがいたので駆除しましょう」
と言って必要のない駆除をする。


「ドタキャン」は日常的に使われていますね。
いまさらながら辞書を見ると、
「どた‐キャン」
「土壇場でキャンセル」の意。
俗に、直前になって約束や契約を取り消すこと。
「土壇場」は首切りの刑を行うために築いた土の壇。
進退きわまった状態のこと。
元は芸能界、放送業界、旅行業界などで用いられた業界用語でしたが、1990年前後から一般でも使われるようになりました。


「リスケ」もよく耳にします。
リスケジュール reschedule のこと。
1、債務返済を繰り延べること。
2、スケジュールを立て直すこと。日程の再調整をすること。

経営者や財務に関わる人たちの間で使われる場合と一般的なビジネス用語として使われる場合では
意味が違ってきます。


「ため口」も知ってるようで、わかっていない言葉でした。
「ため口」(ためくち)
年下の者が年長者に対等の話し方をすること。ためぐち。
「ため」 は、元は博打用語でした。
2個のサイコロを振って同じ目が出る「ぞろ目」 のことを「ため」と言いました。
このことから、「ため」に “五分五分” や “対等” の意味が含まれるようになりました。
地位や力関係、年齢などが同等である時、
「ため」と言います。
「ため口」は、1960年代に不良少年の隠語として始まり、1980年代に一般に広まったようです。











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2019年06月16日

過不足

多すぎることと足りないこと。過不及。

今まで何ら問題なく「かぶそく」を使っていましたが、
正しくは「かふそく」なんですね。
つい最近、知りました。

「水不足」「食糧不足」と同じようには濁りません。
「過不足」は「過」が “不足している” という意味ではないからです。
「過」+「不足」なので「か-ふそく」。

「過不及」(か-ふきゅう)も知らない語でした。
度が過ぎることと及ばないこと。適度でないこと。

※連濁(れんだく)
二つの語が結びついて一語になる際に、
後ろの語の語頭の清音が濁音に変化する現象。
草花、朝霧、笑い声、流れ星、雪解け

読みもわからず、何のことかもわからなかった語がありました。
「踏ざん」と「さく井」

「踏ざん」(ふみざん)
梯子(はしご)などの足を掛けて踏むところ。
踏み子ともいう。
「ふみさん」と発音することもある。
梯子だけでなく、登り桟橋やスロープの板に滑り止めに打つ桟も「踏み桟」と言います。
▽ネットショップの商品説明
踏ざん幅55mmの幅広はしご兼用脚立

「さく井」(さくせい)
石油や地下水などの採取・探査のために井戸を掘ること。
ボーリング。
さくの漢字は「削」ではありません。「鑿井」

「上総堀り」という掘削方法があります。
何と読むでしょう。
「かずさぼり」です。

「上総」(かずさ)かづさ
現在の千葉県中部の旧国名。かみつふさ。

「井」 セイ・ショウ・い
1、い。いど。
2、いげた(井桁)の形。
また、いげたのように整っているさま。
3、まち。人が集まっている場所。

油井(ユセイ)・市井(シセイ)・井然(セイゼン)
天井(テンジョウ)
井桁(いげた)・井筒(いづつ)

「井蛙」(せいあ)って、
“井戸の中のカエル” のことです。










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2019年06月09日

おみそれしました

「おみそれしました」は、微妙な言葉だなと思いました。

「おみそれ」は「見逸れる」からきています。

「見逸れる」(みそれる)
見おとす。見当違いな見方をする。

「逸れる」(それる)
1、予想とは別の方向へ進む。
2、気持ちが他へ移る。

「御見逸れしました」
1、会っても気づかなかったり、誰であるか思い出せなかったりした時に言う語。
2、相手の能力・技量などを見損なっていたことをわびる気持ちを表していう語。

「おみそれしました」という言葉自体にお詫びの気持ちがあります。

◇「おみそれしました」の使い方
1、気付かなかった
・これは〇〇さん! どうもおみそれしました。
・友人との会話に夢中で、おみそれ致しました。
・久しぶりにお会いしたらご立派になられていて、すっかりおみそれ致しました。
2、見直しました
・見事なお手並み、おみそれしました。
・ご多忙なのに慈善活動まで。全くおみそれしました。
・文武両道でいらっしゃる。いやはやおみそれ致しました。

きちんとした言い方のようで、
“誰だか分からなかった” “過小評価していた”
というのですから、失礼なことを言ってます。
これまでは特に不快感を持ったことはありませんでしたが、今は気に障る言葉になってしまいました。


「逸れる」は「はぐれる」とも読みます。

「逸れる」(はぐれる)
1、連れの人を見失って離ればなれになる。
2、動詞の連用形に付いて、…する機会を失う意を表す。
…しそこなう。…しそびれる。

「食いっぱぐれる」って言いますね。

「逸」の原意は、“うさぎが逃げる”です。
読みは、イツ・イチ・それる・はやる

「いち早く駆け付ける」と言いますが、
「一早く」ではないんですね。

「逸早く」(いちはやく)
真っ先に。だれよりも早く。
文語形容詞「いちはやし」の連用形から。

この「逸」は接頭語。
「甚いた/いと」と同源。
“勢のはなはだしい” “すぐれている” などの意を添えます。
「逸」は当て字。









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2019年06月02日

感服(かんぷく)

以前、敬語のところで取り上げました。
*
上司や目上の方に対して、
「上手ですね」「さすがですね」「すごいですね」
といった褒める行為は失礼にあたります。
使うならば、
・お見事ですね
・感銘を受けました
・感服致しました
・大変感動しました
*
と書きましたが、
最近読んだ言葉の本に、
“目上の方に「感服」はふさわしくない” とありました。

◇「感服」と「敬服」

「感服」(かんぷく)
深く感心して、尊敬・尊重の気持ちを抱くこと。

「敬服」(けいふく)
感心して尊敬の念を抱くこと。

×感心する
上から目線で評価していると取られかねません。

△感服する
“感心する” 意を連想させるので賛否両論あり。

〇敬服する
相手を “敬う” という意味合いが強いためOK。

〇感銘を受ける
心を動かされたことに焦点が当たっているためOK。

〇感動・感激する
自分の気持ちを表す言葉なので、
相手との関係を気にせず使えます。

×「頭が下がる」
・彼女の細やかな配慮に頭が下がりました。
・毎朝登下校の見守り活動を続けている彼に、頭が下がる思いがします。

「頭が下がる」は、
目上・目下を気にしたこともありませんでしたが、
目上・上司や取引先には使えません。
目上の方に対しては、認めたり評価する以前に、
日頃から敬意を払うのが当然とされるため。

「ご笑納ください」も誰に対しても使えるわけではないようです。
「笑納」(しょうのう)
“粗末な品ですが笑って納めてください”
という謙遜の気持ちを表します。
人によっては、軽薄で失礼な印象を与えてしまうので、
冗談を言えるほど親しい相手に使います。

以前は「つまらないものですが」
と言う人が多かったと思いますが、
外国人も多くなった昨今は、避けられる傾向にあります。
「印ばかりのものですが」
「心ばかりのものですが」
といった言い方になっています。

「印ばかり」
ほんのわずか。形だけ。
「ばかり」は範囲を限定する意を表す助詞で、
“〜だけ” “〜のみ” の意。


微妙な配慮があるものですね。
何もそこまでと思わないでもないですが、
嫌な気持ちになる方もいらっしゃるのであれば、気をつけたいところです。









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