2009年05月17日

絆(きずな)

「絆」というテーマは昨今よく取り上げられていたと思いますが、語源的にはハートフルなものではありません。

「絆」の語源は、
犬や馬などの動物を繋ぎとめておく綱のこと。
騎綱(きづな)、繋綱(つなぎつな)、引綱(ひきつな)など諸説あります。
転じて、人と人との結びつきを言うようになりました。

「絆」 ハン、バン
1、きづな、ほだし。馬の足をつなぐひも。
2、つなぐ。つなぎとめる。

きずな(絆/紲)
1、家族・友人などの結びつきを、離れがたくつなぎとめているもの。ほだし。
2、動物などをつなぎとめておく綱。

馬をつなぎとめておく綱を「ほだし」や「ふもだし」とも言いいます。

絆し(ほだし)
1、刑具として用いる手かせや足かせ。
2、人情にひかされて物事を行う妨げとなるもの。きずな。

絆す(ほだす)
1、綱でつなぎとめる。縛る。
2、人の自由を束縛する。

絆される(ほだされる)
動詞「ほだす」に受け身の助動詞「れる」の付いたもの。
人情にからまれる。

・情にほだされて・・・
・熱意にほだされて・・・
などと「ほだされる」は今も生きていますが、
「ほだし」という言葉から来ていました。

ちなみに、
「繋ぐ」(つなぐ)は、綱(つな)の動詞化で、
1、離れているもの、切れているものを一続きのものに結びつける。
2、ひも状のもので結びとめて離れないようにする。
3、拘禁する。自由をうばう。
4、切れないように保たせる。持ちこたえるようにする。
“かかる・かける”意では、
係争・係船・係留・係累など、
「係」が用いられて、「繋」の熟語は使われなくなっています。




posted by 空凛 at 16:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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