2017年09月01日

敬語の本質

敬語の使い方は難しいですね。
もっと適切な表現があったのではと、思い直すことがよくあります。

「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか?」
接客業でもビジネスでも普通に使われていますが、
実はこれマニュアル言葉で、正しい敬語ではないそうです。
Give me your name?
May I have your name?
こういった英語からの影響で、
「いただく」という表現になったのかもしれません。

正しくは、
〇お名前をここにお書きいただけますか?
〇お名前を承りたいのですが?
〇お名前を教えていただけますか?

「誰に御用でしょうか?」
「誰をお呼びしましょうか?」
「誰」がぞんざいに聞こえてしまうのですが、これは正しい言い方です。
誰の尊敬語が「どなた」
社内の者をいうのに「どなた」はおかしいですね。
謙譲語はそのまま「誰」
あなた方(尊敬語)
私ども (謙譲語)
私たち (普通←尊敬語)

サービス業の敬語が広まり耳慣れて、相対的に敬語のレベルが下がったと感じます。
もっと高めた言い方をしようとして、二重敬語になったり、くどくどしいものになっている気がします。
「〜させていただく」の乱用はいまだに衰えませんね。
私にはとても耳障りです。
電話対応の「帰社しましたら電話させます」も耳に抵抗があります。
正しい言い方なんですが、“させる”に嫌な感じを受けます。

難しいのは上司や目上の人を褒めたり、ねぎらったりするときにかける言葉。
そもそもねぎらうことも褒めることも、上の者が下の者に対して行う行為であって、その逆はありませんでした。
ヘタにほめると生意気なと思われかねませんから、気をつかうべきところです。
褒める時は、
・お見事ですね
・感銘を受けました
・感服致しました
・大変感動しました

「ご苦労さま」は上から下へは失礼で、
「お疲れさま」が広く使われています。
「お疲れの出ませんように」という言い方もありました。

敬語の本質は「距離を保つ」「隔たりを置く」ことです。
「もう来るな!」
・もう来ないでください
・もう来ていただきたくありません
・もう来ていただかなくてけっこうです
・もうおいでいただかなくてけっこうでございます
敬語をたくさん使うほど、相手との隔たりが大きくなります。




posted by 空凛 at 09:30| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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