2017年09月03日

埒も無い(らちもない)

<「だらしがない」の語源>で取り上げました
http://kotobahiroi.seesaa.net/article/453015919.html
「臈次も無い」からの流れです。
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「臈次も無い」(らっしもない)
秩序や順序がない。たわいもない。だらしない。らちもない。
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でしたが、ここで疑問が生まれました。

「らちもない」に「臈次」ではなく、
「埒」が当てられています。
辞書をみると、

「埒も無い」(らちもない)
一説に「搦氓燒ウい」(らっしもない)の転とも。
1、とりとめもない。たわいもない。らっちもない。
・埒も無いことを言う
2、順序・秩序が乱れている。筋道が通らない。らっちもない。

辞書にも自信なさげに「搦氓燒ウい」の転とあり、

意味の2つめに“順序が乱れている”と出ています。
Webを探してみると、
「埒も無い」と「埒が明かない」は別の語で、
混同されたものという解説がありました。

「埒が明かない」(らちがあかない)
物事の決まりがつかない。事態が進展しない。

「埒」は低い垣や柵のことで、主に馬を囲む柵を指します。
本来は “物事の決まりがつく” “かたがつく”などの意味で、
「埒が明く」と使われていましたが、
現在は否定表現の「埒が明かない」で生き残っています。
「埒」が “進展”の意味で使われるようになった由来は諸説あります。
〇加茂の競馬で客が柵が外されるの待ちわびたことから。
〇春日大社の祭礼で、
金春太夫(こんばるだゆう)が祝詞を読み終わるまで
神輿の柵が開かず、一般人が中に入れなかったことから。

ここで、また疑問が。
由来からすると柵なので「開く」ではないの?
「埒が明かない」は「埒が開かない」では?

「あく」には「明く/開く/空く」3つの漢字があります。
この「明ける」は「年が明ける」と同じ使い方で、
“一定の期間が終わる”意。
埒=柵 → 動きや流れを制限する
→ 物事の仕切り・区切り
柵が開く → 状況がぱっと明ける

「埒」が「柵」というのは間違いないことですが、
由来などは明確ではなく、
「埒が明かない」と「埒が開かない」の違いに関する説明には、いまひとつ信憑性に疑問が残りました。

競馬用語に「内ラチ」という語があります。
「内ラチ」(うちらち)
コースの内側に沿って設けられている柵のこと。
外側に設けられているものが「外ラチ」。

「埒内/埒外」(らちない/らちがい)
ある物事の範囲内/範囲外。

「不埒」(ふらち)
1、道理にはずれていて、けしからぬこと。ふとどき。
・不埒なやつ
2、要領を得ないこと。埒のあかないこと。



posted by 空凛 at 10:22| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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