2017年12月25日

拠出(きょしゅつ)

確定拠出年金、国連拠出金など、
○○拠出金でよく目にする「拠出」ですが、実は当て字でした。
本来は「醵出」。

「醵」は 金銭を出し合って酒を飲むという意味があります。
「醵出」(きょしゅつ)
ある目的のために金品を出しあうこと。

一方、
根拠、拠点、証拠 などの「拠」は "よりかかる" という意味です。
「拠」に置き換わっているのは、
「醵」が常用漢字ではないためです。

常用漢字でない字は仮名で書くか他の字を代用することになるため、
意味的には少しずれている「拠出」という熟語になってしまいました。
「義捐金」もそうです。
「義援金」になっています。

「捐」エン
1、すてる。
2、金を出す。寄付する。

他にも代用されている熟語はたくさんあります。
ケツ「訣別」→「決別」 
デン「沈澱」→「沈殿」 
ハツ「反撥」→「反発」
ソウ「綜合」→「総合」

一方、置き換えができない熟語もあります。
「秘訣」ケツ、デン「澱粉」、ハツ「撥音便」、
テン「顛末」、「錯綜」ソウ、モウ「妄動」、
「研磨」マ、「蝕甚」(ショクジン)

「顛」テン
1、てっぺん。物の先端。
2、逆さになる。ひっくり返る。

「蝕甚」(しょくじん)
日食または月食で、太陽や月が最も大きく欠けた状態。

2010年11月30日の告示で常用漢字表に追加されて、
元々の熟語が使用できるようになったもの。
アン「闇夜」、「肝腎」ジン、ギ「伎倆」、
「決潰」カイ、「広汎」ハン、「破毀」キ、「理窟」クツ
※「壊滅」は「潰滅」の書き換え以前から存在する熟語のようです。

元々 異なる意味の熟語が混同されているものもあります。
「掩護」と「援護」
掩護---敵の攻撃から、味方の行動を守ること。
援護---困っている人を助け守ること。

「綺談」と「奇談」
綺談---巧みに作られた、面白い話のこと。
奇談---変わった、珍しい話のこと。不思議な話。

「蒐集」と「収集」
蒐集---趣味や研究などのために、ある種の物や資料をたくさん集めること。
収集---寄せ集めること。

「棲息」と「生息」
棲息---ある場所に棲むこと。生物学では動物についていう。
生息---生きて生活すること。生存すること。生物学では植物についていう。

「椿事」と「珍事」
椿事---思いがけない大変な出来事。
珍事---めずらしい出来事。




posted by 空凛 at 09:40| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。