2017年12月31日

来し方行く末

読みに迷いませんか?
「きしかた」と「こしかた」どちらが正しいの?

辞書にはどちらの読みも載っていました。
「来し方」の意味は、
「きしかた」も「こしかた」も同じです。

「来し方」(きしかた/こしかた)
「き」は動詞「く」の連用形
「し」は過去の助動詞「き」の連体形
1、過ぎ去った時。過去。
2、通り過ぎてきた場所・方向。

平安時代中期までは、意味の区別があったようです。

「きしかた」
過ごしてきた時間・過去。

「こしかた」
通ってきた所・方向。

「きしかた」は “時間的” な意味。
「こしかた」は “空間的” な意味。
という使い分けがありましたが、
平安末期から乱れ、しだいに区別が消えていったようです。

どの辞書を見ても、
「来し方行く末」には、
それぞれに “時” と “空間” 両方の意味が含まれています。

<大辞林>
「きしかたゆくすえ」
1、過ごしてきた日々とこれから先の日々。
2、来た方向とこれから行く方向。

「こしかたゆくすえ」
1、過去と未来。前後。
2、通り過ぎてきた方向と、これからの行く先。


<デジタル大辞泉>
「きしかたゆくすえ」
1、過去と未来。来し方行く先。
2、過ぎてきた方向・場所と、これから行く方向・場所。来し方行く先。

「こしかたゆくすえ」
1、過去と未来。
2、通り過ぎてきた方向と、これから行く方向。


いよいよ明日は新年。
今年最後の語は、いまさらながらの「大晦日」。

「大晦日」(おおみそか/おおつごもり)
1年の最終の日。

「晦」 カイ・つごもり・くら-い・みそか
1、みそか。陰暦で月の末日。
2、夜。やみ。
3、よくわからない。
4、くらます。姿をかくす。

「晦」(つごもり)は「月隠り」(つきごもり)の音変化で、
月が隠れる意。
陰暦では、月が隠れる頃が月末になるため。
月の最後の日。

「晦日」(かいじつ/みそか/つごもり)とは、
月の末日のこと。

「みそか」は「三十日」由来ですが、
日付に関係なく、月の最終日を言うようになり、
「みそか」に「晦日」の字が当てられるようになりました。

大晦日のことを「除日」とも言います。
「除日」(じょじつ)は、
“古い年を除き去り、新年を迎える日” で、
「除日」の夜が「除夜」でした。

除夜の鐘は宋時代の中国から
鎌倉時代の日本に伝わったそうです。
800年以上も続いているんですね。
除夜の鐘が響いてくると、
鐘の音に世界が清められ、包まれている感じがします。




posted by 空凛 at 13:34| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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