2019年10月13日

古風な表現


●「由々しき事態」
放置するととんでもない事になるという意。

文語体:由々しき
口語体:由々しい

「由々しき」の後には、事態/問題/状況/事件/ことなどが続きます。
・外交機密が漏洩することは、国家にとって由々しき事態である。

「由々しき/忌々しき」(ゆゆしき)
“放置しておくと後で問題が大きくなりそうで見過ごすことができない” といった意味の言い回しです。

古語「ゆゆし」が語源。
1、おそれ多い。はばかられる。神聖だ。
2、不吉だ。忌まわしい。縁起が悪い。
3、甚だしい。ひととおりでない。ひどい。
4、すばらしい。りっぱだ。

「ゆゆし」は矛盾する意味を持っていますね。
「由々しき」はその中のネガティブな意味を引き継いでいます。


●「無聊を託つ」(ぶりょうをかこつ)
することがなくて、たいくつな生活を嘆く。
不遇な立場におかれた自分を嘆く。

「無聊」(ぶりょう)
退屈なこと。心が楽しまないこと。気が晴れないこと。
・花作りに精を出すよりほかに無聊を慰める手段がなかった。

「託つ」(かこつ)
心が満たされず、不平を言う。ぐちをこぼす。嘆く。
・不運を託つ。
・不遇を託つ。


●「寒心に堪えない」
ぞっとして心配でたまらない心持ち。

「寒心」(かんしん)
恐れや不安の念で、ぞっとすること。
「堪えない」はそれを抑えられない意。


「感に堪えない」という表現もあります。
感動する。感極まる。

感情をあまり表に出さないほうがいいとされてきた日本の文化。
抑えていた感情がつい露わになってしまった、
という深い感動を表します。

「感に堪える」とう語もありますが、
「感に堪えない」のほうが訴えかけます。
・母は卒業式で感に堪えないという表情をしていた。


●「交誼」(こうぎ)
親しく交流する、お付き合いする。

二者の間の付き合いが対等。
友人関係や上下関係がない場合に使い、
目上の人に対して用いると失礼になります。
・交誼を結ぶ。
・来年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます。

目上の方には「ご厚誼」を使います。

「厚誼」(こうぎ)
情愛のこもった親しいつきあい。厚いよしみ。
・在任中は一方ならぬご高誼にあずかり、厚く御礼申し上げます。


●「修羅を燃やす」
激しく嫉妬する。激しく恨み怒る。
「修羅」は「阿修羅」(あしゅら)の略。
阿修羅は嫉妬・執着の心が強いところから。


●「怯懦」(きょうだ)
臆病で気が弱いこと。いくじのないこと。

「怯」-- こわがる。おじける。ひるむ。おそれる。
「懦」-- 気が弱い。意気地がない。

・己の怯懦を恥じる。
・神と悪魔、美と醜、勇敢と怯懦、理性と信仰。


●「翩翻」(へんぽん)
旗などが風にひるがえるさま。ひらひら。はたはた。

・万国旗が翩翻とひるがえっていた。

「翩」 ヘン
ひらひらとひるがえる。

「翻」 ホン
1、ひるがえる。ひるがえす。ひっくりかえす。
2、うつしかえる。うつしとる。

現代の小説を読んでいて見つけました。
使われる場面が限られた語ですね。











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posted by 空凛 at 08:00| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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