2017年08月01日

だるい/けだるい/かったるい

「だるい」と「たるい」は意味が違うと思っていましたが、
辞書には「だるい」のところに「たるい」と載っていました。

「怠い」(だるい/たるい)
1、疲れや病気などで、からだを動かすのがおっくうである。
かったるい。
2、しまりがない。ゆるい。
3、のろい。不十分である。

濁音の「だるい」にはより重力を、
「たるい」には気持ち的な脱力を感じます。

だるい/けだるい/かったるいの使い分けが辞書にありました。
共通の意味は、
“疲れて活気がない”“億劫”

<使い分け>
◎「だるい」は体の状態のみにいうが、
「けだるい」「かったるい」は気分についても用いる。
◎「かったるい」は主として話し言葉。
「かいだるい」(腕弛)の音変化。

「気怠い」(けだるい)
なんとなくだるい。

「物憂い」(ものうい)
1、なんとなく心が晴れ晴れしない。
だるくておっくうである。
2、苦しい。つらい。

「まだるい」
1、手間どってじれったい。手ぬるくて はがゆい。
2、野暮だ。

「舌たるい」
ものの言い方が甘えたような感じである。
したったるい。

「甘ったるい」「重ったるい」という表現もあります。

「しんどい」は関西方面の方言ですが、
全国的に通じる語になっていますね。
「しんどい」は「心労」「辛労」が転じた「しんど」の形容詞化。
“疲れた”“辛い”

地方によって“疲れた”の表現がいろいろです。
中国・四国・中京--「えらい」
伊勢・東東海・西関東--「かいだるい」「かったるい」
関東--「疲れる」
中国・西関東・信越・西奥羽--「くたびれる」
東関東・東奥羽・北海道--「こわい」
土佐・東南九州--「だれる」
西九州--「きつか」

「きつか」圏の私は名古屋に渡って「えらい」に戸惑い、
今は毎日「疲れた」とつぶやいています。
posted by 空凛 at 15:24| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブログ再開!

ブログに戻ってきました!
振り返ってみると、2010年7月から7年余りも経っていました。
ブログの更新が止まったのは
原因がわからないまま ログインができなかったからでした。
その後はメルマガに集中して、週1回の配信を続けていました。
その間の記事は追々アップしていきたいと思っています。
滴の妖精.gif
posted by 空凛 at 15:18| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月28日

一廉の人物(ひとかどのじんぶつ)

他よりもひときわ優れている人物
一角とも書きます。

「ひとかど」が「一廉」だったとは、発見でした。
「廉価」「清廉潔白」で知っているつもりだった「廉」にこんな用法があったとは。
「一廉」の意味は、
1、一つの事柄。一つの分野。
2、ひときわ優れていること。いっかど。
3、人や物が名前に恥じない能力や内容をもつこと。一人前。

さらに「廉」を見ると、
レン・かど
1、値が安いこと。
2、心が清らかで欲が少ないこと。
3、かど。すみ。

なんだか意味がバラバラですね。

・謀反の廉で捕らえられる
・一廉の実業家
・一廉の働きをする
・一廉の理屈を並べ立てる
最近はあまり耳にしませんが、こういう「廉」の表現もありました。

“安い”という意味の熟語には、
廉価・廉売・低廉

“心が清らか”という意味の熟語にあまり見慣れないものがありました。
「廉直」(れんちょく)
私欲がなく正直なこと。

「廉正」(れんせい)
潔白で正直なこと。

「廉節」(れんせつ)
清く正しい節操。

廉恥(れんち)
心が清らかで、恥を知る心が強いこと。

私は、「破廉恥」(はれんち)は「ハレンチ」として認識していましたし、
「廉恥心」(れんちしん)という語があることを知りませんでした。

似ている語に、
「羞恥心」(しゅうちしん)があります。
自らを恥ずかしいと感じる心。

「羞」も“はじる”という意味なのでした。




posted by 空凛 at 00:02| Comment(22) | TrackBack(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月20日

雨のいろいろ

梅雨入りして湿りがちな今日この頃、
「雨」を取り上げてみました。

「雨」は「あめ」と「あま」で読み方に悩むことがあります。
雨空・雨垂れ・雨音・雨水・雨漏り・雨露・
雨傘・雨靴・雨具・雨戸・雨樋・
雨宿り・雨乞い・雨ざらし・雨間・
などは「あま」です。
「雨間」(あまあい)は、あめがやんでいる間のことです。

雨模様・雨上がり・雨脚・雨粒・雨染み・
などは「あめ」「あま」両方の言い方があります。

「雨模様」は、
本来の意味は“雨が降りそうなようす”ですが、
近年は、
“雨が降っているらしいようす(推測)”
“現に雨が降っている”時にも使われています。

雨を表現する語は多いですね。
季節ごとに、
「春雨」(はるさめ)---春の雨
「秋雨」(あきさめ)---秋の雨
「時雨」(しぐれ)---秋から冬の雨
「冷雨」(れいう)「冬時雨」(ふゆしぐれ)---冬の雨
「五月雨」(さみだれ)---梅雨時の雨
「喜雨」(きう)---夏の土用の頃、日照りが続いているときに降る雨。
「麦雨」(ばくう)---麦の実る頃降る雨。五月雨。

雨の名前も実にたくさんあります。
「小糠雨」(こぬかあめ)
非常に細かい雨。ぬか雨。細雨。

「驟雨」(しゅうう)
急に降り出してまもなくやんでしまう雨。
にわか雨・村雨(むらさめ)とも言う。

「宿雨」(しゅくう)
1、連日降りつづく雨。ながあめ。
2、前夜からの雨。

「瑞雨」(ずいう)
穀物の生長を促す喜ばしい雨。慈雨。

四文字熟語には、
・晴耕雨読(せいこううどく)
晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家にこもって読書をすること。
悠々自適の生活を送ることをいう。

・櫛風沐雨(しっぷうもくう)
風に櫛(くしけず)り、雨に沐(かみあら)う意。
さまざまな苦労をすることのたとえ。

・五風十雨(ごふうじゅうう)
5日に一度風が吹き、10日に一度雨が降る意から、
1、天気が順調で、農作のために都合がよいこと。
2、世の中が安泰であること。

他にも、
・雨降って地固まる

・雨垂れ石を穿つ(うがつ)
小さな努力でも根気よく続けてやれば、最後には成功する。

・雨後の筍
雨が降ったあと、たけのこが次々に出てくるところから、
物事が相次いで現れることのたとえ。

・干天の慈雨(かんてんのじう)
日照り続きのときに降る恵みの雨。
待ち望むものが叶えられること。
また、困っているときにさしのべられる救いの手。





posted by 空凛 at 21:28| Comment(7) | TrackBack(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月13日

「売り」と「買い」

私は「ばいしゅう」と書く時、一瞬「売」と「買」で迷ってしまうことがあります。
読みが同じ「バイ」なのが紛らわしい。

「ばいか」「けいばい」「ばいでん」と聞いたら、
まあ、「売価」「競売」「売電」が先に立つでしょうが、
「売価」/「買価」
「競売」/「競買」
「売電」/「買電」
どっちの熟語も存在します。
法律用語としては、「けいばい」/「けいがい」と読み分けます。

そもそも「売」「買」というのは、
取引の局面を双方から見たもので、お金と品物を交換する点では同じ行為。
「売」という字は、
旧字が「賣」で、「出」「買」を合わせた字です。
品物を出す行為が「売」というわけです。

「買」は、
四の部分が「網」を表していて、
貝は「財貨」
網で覆うように物を買い占めて利益を得る意。

「売り渡し」−「買い受け」
「売却」−「購買」
「売り言葉に買い言葉」
「売れ足」「売れ口」「売れ先」「売れ筋」「売れ線」
「切り売り」「掛け売り」「受け売り」
「売国奴」「売店」「売文」「売名」「売約」「売れっこ」
「買い物」「買い出し」「買い付け」「買い占め」「買いかぶる」

「受け売り/請け売り」とは、
1、製造元・問屋などから卸してきた品を転売すること。
2、ある人の意見や学説をそのまま他人に説くこと。

「受け売り」は、2の意味しか知りませんでしたが、商売のほうからきてたんですね。
商売では「売」目線になるため「売」の語が多いですね。

珍しい語としては、
「売卜」(ばいぼく)
報酬を得て、占いをすること。

「売僧」「まいす」
1、商売をする僧。仏法を種に金品を不当に得る僧。禅宗から起こった語。
2、人をだます者。また、人や僧をののしっていう語。
3、うそ。いつわり。
「マイ」「ス」ともに唐音。
変換できたのにビックリ。

「読売り」(よみうり)とは何でしょう?
瓦版(かわらばん)のこと。
江戸時代、世間の出来事を速報した瓦版1枚または数枚刷りの印刷物を、内容を読み聞かせながら売り歩いたことから。
瓦版といってもほとんど木版摺りだったようです。

もっと以前、中世から見られたのが、
「落書」(らくしょ)
政治・世相・個人などを批判・風刺した匿名の文書。
人目に触れやすい所に落として人に拾わせたり、相手の家の門・塀に貼りつけたりしました。
短歌の形式をとり、名歌のパロディや歌をもじったりしたものを
「落首」(らくしゅ)と言います。

「落書き」(らくがき)は「落書」から転じたものです。




posted by 空凛 at 21:38| Comment(1) | TrackBack(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする